まるでドラマのよう!マンション自治をめぐる闘争
正直、面白すぎた。
ページをめくる手が止まらない本というのに時々出会うのですが、まさにその一冊となったのが、「[ルポ]秀和幡ヶ谷レジデンス」です。
1962年、区分所有法が制定され、マンションの購入が一般的なものになってきたころ、秀和レジデンスは次々にマンションを建設。
第一次マンションブームにおいて、先駆者的な会社だったようです。
そんな秀和シリーズの中のひとつ、1974年に竣工された「秀和幡ヶ谷レジデンス」が今回の舞台となる。
東京・渋谷区の一等地にとんでもないマンションがある
大量の謎ルール、25年超の不透明な独裁体制…
そこは、通称「渋谷の北朝鮮」
好立地にある10階建て300戸の大型マンションで一体何が起きていたのか。
なぜ「渋谷の北朝鮮」と言われることとなったのか。
ものすご~く気になりませんか?

住民たちは当初大きな問題もなく穏やかに暮らしていたが、それが約30年前、吉野隆(仮名)が管理組合の理事長に就任したから様相が変わっていく。以降、吉野は25年間理事長の椅子に座り続け、そのほかの理事も固定されたメンバーで、管理組合が長期間運営されていく。
その間、管理組合は強大な権力を持ち、次第に独裁的とみられる運営をするようになる。
そして数々の謎ルールが誕生する。
例えば、入居者の事前面談(面談で入居を拒否されることもある)、荷物搬入時の所有物のチェック(ものによっては搬入させてもらえない)、外部からの訪問者を制限するなど。
これだけ聞いただけでもあまり住みたくはないですよね。
当然、このようなマイナス面が世間一般に知れ渡れば、資産価値にも影響を及ぼします。
実際、当時は近隣の中古マンションよりも評価額は低かったようです。
このルポでは、長期政権を築く管理組合といかにして住民たちが闘ったのかがドラマチックに描かれています。
住民たちが闘っていく過程で、何人かのキーマンとなる人物が登場して窮地を乗り越えてく様子は、実話なのにまるでドラマをみているようでした。
もし今後マンションに住むようなことがあれば、マンション自治に無関心ではいられないと思います。
マンション住まいの方も、そうでない方も興味深く読んでいただけると思います。
数時間ほどで読み切れますよ。
おすすめです。

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