発災のその瞬間、私たちはいかにして生き残るのか!
先日、東日本大震災から10年を迎えました。
最近でも、東北地方等で大きめの地震が頻繁に起きています。
私含め、不安な気持ちになっている方も多いのではないでしょうか?
今回は、以前書いた記事でも触れましたが、「震度7の生存確率」という本を紹介したいと思います。
自然災害にいかに備えるかとか、避難生活に必要なものは何かとか、前後のお話しというのはみなさんよく聞きますよね。
防災意識の高い方はしっかりとした備えをされているでしょうし、知識も持ち合わせておられると思います。
しかし、まさに巨大地震が発生したその瞬間、どう行動すればよいのか、自分や家族、あるいは周囲の人々に一体何が起きるのか、住み慣れた街はどうなってしまうのか、といったことはどうでしょう。実際に経験しないとなかなか想像できにくいことではないでしょうか?
この「震度7の生存確率」という本は、まさに巨大地震発生の瞬間に焦点を合わせて書かれています。
正直私マロンは、この本に出合うまで、”その瞬間どう生き延びるのか”という視点を持ち合わせていませんでした。
自分が生き残ることを前提に防災を考えていたので、軽いショックを受けたのも事実です。
準備も必要ですし、発災後の生活も大事です。ですが、発災の瞬間を生き残れなければ、そこであなたの人生は終わりです。
この一文だけですでに目から鱗です。
じゃあ、一体どうすれば生き残れるのか聞きたい!っていう私のような人のために、第1章ではいろんなシチュエーションを想定して質問形式で教えてくれています。
またそれぞれの選択肢に生存確率が示されていますので、楽しみながら読むことができます。
例えば、車に乗っているときや電車に乗っているとき、オフィス街にいるとき、授業中や下校中、ホテルに宿泊しているときなどなど、どう行動すれば最も生存確率が高くなるかがわかります。
そして第2章では、巨大地震で私たちが直面する危険は一体どんなものなのか、その全容が整理されています。
その中で私が最も心に残っていることは、とにかくケガをしないようにしなければならないということです。
大災害ではちょっとしたケガでも生存確率が著しく低下する
オフィスや家庭に置いてあるもの、例えば机や椅子だって、震度7以上の巨大地震が起きた際には、私たちに向かってくる凶器になる可能性があるのです。
この視点を持って今いる環境をみてみると、身の回りって結構危険がいっぱいって感じませんか?
第3章では、生存確率を高めるノウハウがまとめられています。
私たちが発災の瞬間、その後に直面する危険を踏まえ、どう行動したらよいのか、激しい揺れが起きているときの体勢はどうするのがよいのか、また日頃持ち歩くとよい最低限のサバイバル・キットは何かなど、とても参考になります。
第4章に入ると、発災後にはじまる長い戦いということで、発災を生き残った私たちが直面する物語が書かれています。
登場人物含めフィクションではありますが、結構リアルな描写で、正直これは結構読んでいてきつかったです。
しかし、これが現実に起こり得ることなんだと覚悟することも必要だと感じました。
また物語の途中に何度も出てくるサバイバルポイントには、知っておくべきことがさまざま書かれていますので、ここもぜひ読んでみてほしいと思います。
おわりにでは、巨大地震に立ち向かうための自助・共助の重要性について確認しています。
発災の瞬間から数日間の公助は期待できないというのが現実。
であるならば、まずは「自分の命は自分で守る」という気構えが大事であり、しかし万が一のときには友人や隣人が助けてくれる共助が必要となってきます。
そのためには、日頃からの人間関係も必要になってきますが、この時代、特に都会暮らしの方や地方でもアパート暮らしの方は、なかなか近所付き合いをしなくなっているのが現実です。
私マロンも近所付き合いはありません。
とはいえ、いざという時にはみなで助け合うという精神は持っていたいと思いますし、そんな心構えでいたいと思っております。
以上、つらつらと紹介してまいりましたが、いかがでしたでしょうか?
私自身は、この本を読む前と読んだ後では明らかに意識の変化がありました。
もし今巨大地震が起きたら一体どうなるのか、職場にいるときはどうか、家にいるときはどうか、など具体的に考えるようになりました。
危険がどこにあるのか、頭上から物が落ちてくる可能性があるのかないのか、部屋のどこに位置すれば比較的安全なのか、日頃からそのような視点で今いる環境をみる癖がついたように思います。
防災への意識が高まっていたのもありますが、一冊の本でこれだけ意識が変わるってなかなか今までなかったことです。
それだけインパクトのある本でもありますし、知っておいて損はないことがたくさん書かれていますので、これはぜひ皆さんにもおすすめしたいと思い紹介いたしました。
私も時々読み返して、いざという時の生存確率を上げたいと思います。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
それでは、また。
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